三島中洲から須永元への返礼詩 YOMO超訳

「須永文庫資料展ー須永元と近代の文人たちー」佐野市郷土博物館より

明治十九年、三島中洲は佐野の須永邸に元を訪問した。

須永元は中洲に詩を贈ると、中洲は返礼として詩を元に贈った。

これはその返礼詩である。

清江遶宅一条明

麦舂水車晨夕轟

餘事風流読書史

商英兼又見文英

(読み下し)

清江宅ヲ遶リテ 一条明ルク

麦舂(ツ)ク水車 晨夕(シンセキ)ニ轟ク

餘事ハ風流 書史ヲ読ミ

商英兼ネテ又見ル 文英タルヲ

YOMO超訳

清らかな川が邸宅を廻る

麦をつく水車の音は天明の里に轟く

仕事の合間に文化を嗜み 経書と歴史に親しむ

商売の才能はもとより溢れる文才

(令和五年9月10日)