星宮神社 天明鋳物の鳥居

星宮神社は 佐野市の古い街並みの中にあった。

小さな神社だった。

境内に足を踏み入れるとおごそかな空気を感じた。

それは神社を去るまで続いた。

星宮神社は地元 佐野人の信仰の中心であった。

それを最も感じたのは、この青銅製鳥居を見た時だ。

この地は江戸時代、天明宿として栄えた。

星宮神社は 天明宿の氏神様であった。

天明宿は室町時代から 鋳物作りが有名で、地名を取って天明鋳物と呼ばれた。

享保二十年(1735)、地元天明宿の工匠たちは、持ち前の鋳物技術で、この青銅鳥居を作った。

氏神様の鳥居して誠にふさわしく、今でも堂々と境内に鎮座している。

令和6年2月1日 参拝。